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職務経歴書における自己PR欄の必要性と書き方について

転職活動、あるいは就職活動における職務経歴書の自己PR欄は、応募先企業に自分を売り込むためのスペースです。自己PRはなぜ必要なのか、そして何をどう書けば自分の良さを伝えられるのか、今回は自己PR欄にスポットを当てて書き方のコツなどをご紹介します。

投稿日:2022年10月26日

目次

職務経歴書における自己PR欄の必要性

職務経歴書には履歴書のように決まった書式や項目があるわけではありません。しかし、一般的には次の項目を設けて書くことが推奨されています。

  • 氏名
  • 応募職種
  • 志望動機
  • 免許・資格
  • 学習歴・訓練歴
  • 職務経歴
  • 活かせる経験、知識、能力
  • 自己PR

この中で自己PR欄は、応募者のキャリアやスキルのうち、特に強調したいことを端的に伝えられる項目です。また、入社したいという意欲やモチベーションの高さを示すことができる項目でもあります。

企業の人事担当者もまた、自己PR欄の内容からそのような点を汲み取ろうとします。どういった会社であれ、職種であれ、それは変わりません。最も重点的にチェックされるポイントは、企業のニーズと応募者のキャリア・プラン・現時点でのスキル・意欲がマッチするかどうかです。

これらを踏まえ自己PRを考えることで、応募者は自分の長所や価値を発見することができ、自信を持つことができるでしょう。そして、自己PRの材料を整理することは、面接の際のアピール材料を見つけることにも繋がっていきます。

職務経歴書における自己PR欄に書く内容

自己PR欄にはどのようなことを書けば良いのか、改めて整理しておきしょう。特に必要な要素は下記の3つになります。

何をやってきたか

職務経歴の中からアピールしたいもの、転職先で活かせると判断したものをピックアップして記述します。職務経歴そのものは別欄に書くので、ここでは少し違う情報を加えるのも良いでしょう。例えば単に「ショップスタッフとして3年間勤務」と書くのではなく、「○○店で販売業務に携わり、売場のディスプレイやPOP作成も担当、3年間のうち1年はチーフとして勤務しました」など具体的に書き加えてみましょう。その際、自己啓発(自分の能力向上のために取り組んだこと)についても書き加えると、より厚みの増したアピールとなるでしょう。アルバイトの経験に関しては一般的には割愛しますが、その経験が企業のニーズとマッチするのであれば書いても良いでしょう。

何ができるか

その経歴によって得た知識・技術・技能・実績について書きます。資格を持っていればそれもアピール材料になります。いままで携わってきた仕事を思い出せば、自分の得意としていたこと、転職先でも役に立つことが見つかるはずです。

何をやりたいか

上記を踏まえて、応募先企業に入社したら何をやりたいのか、どのように戦力として役立つと考えているのかを記述します。何をやってきたかと何ができるのかを前提に、説得力のあるロジックを組み立てましょう。

職務経歴書における自己PRを書くために準備すること

人事担当者の心を動かす自己PR文を書くには、まずは材料を集める必要があります。次のような準備をしましょう。

自分のキャリアの棚卸し

自分のキャリアと、そこで得た経験やスキルの棚卸しをして、目の前に広げてみましょう。そしてその中からどれをピックアップして自己PRに使うかを決めていきます。

ジョブ・カードは皆さんの職務経歴や学習歴をまとめることができるものです。パソコン用のジョブ・カード作成支援ソフトウェアをインストールして、またはブラウザでジョブ・カード作成支援WEBを起動して、項目を記入していくことができます。また、キャリアコンサルタントによるサポートも受けましょう。

ジョブ・カード作成時には、過去の自分の学習歴についてリストアップし、整理することになります。ジョブ・カードを作成することで、自分がこれまでに何を学んできたのかを一覧にすることができ、それが転職においてどのような強みとなるのかを理解することができるでしょう。

企業のニーズ(企業が求めている人物像)を考える

自分のことだけではなく、企業側がどんな人材を求めているのかを考えることも必要です。求人広告をよく読んで理解することで、企業のニーズについて理解できるはずです。自己PRの構成や文章表現も、そのニーズに合致するものになるよう意識しましょう。

自分のキャリアにおける強みと企業のニーズを結びつける

上記2つ、つまり自分のキャリアにおける強みと企業のニーズを結びつけて、最終的な自己PR文を作成しましょう。企業が求めるキャリアやスキルを自分が持っていて、それをアピールするというのが理想です。見方を変えれば、自分の強みを活かせるような転職先を探すことがまず大事とも言えます。

職務経歴書における自己PRを書く際の注意点

最後に、自己PRを書く際の注意点を挙げていきます。

簡潔に書く

一文にいろいろな要素を詰め込みすぎると、理解しづらい文章になります。文章は簡潔に書くことを心がけてください。アピールポイントが複数あるなら、見出しを立てて分けて書くのも良い方法です。

文字の大きさやレイアウトなど見やすさも大切にする

職務経歴書は、企業からの要請がない限り、パソコンで作成するのが一般的です。フォントの種類や大きさ、レイアウトなどを見やすくするという点にも気を配りましょう。

実務能力をしっかりとアピールする

「何ができるか」を伝える際は、実務能力を具体的にアピールすることがカギとなります。売上などの数字を出せば説得力が増すでしょう。単に「コミュニケーション能力がある」と書くより、実務の中でどのようなことにそのコミュニケーション能力を活かしてきたかを書けば、より分かりやすい表現になります。

性格・行動特性の強みもアピールする

採用担当者からすれば、応募者の人となりも気になる点です。明るく前向きなイメージ、忍耐強いイメージなど、自分の性格の強みを文章に滲ませることも意識してください。例えば前向きなイメージを出すなら「チャレンジ精神」や「向上心」、「プラス思考」といったキーワードを、忍耐強いイメージを出すなら「粘り強い」、「勤勉」、「打たれ強い」といったキーワードを使うことがコツです。

指定された文字数があればその8割以上は書く

文字数が「○字以内」とあれば、その8割以上は書くようにします。「○字以上」であれば、1割~2割増しの文字数になるよう調整しましょう。

誤字脱字を避ける

最後に必ずチェックしてください。文章もしっかりと推敲します。

専門用語は分かりやすい言葉に置き換える

専門用語を使って難しい文章になるより、分かりやすい言葉に置き換えて誰が読んでも理解可能な文章にしたほうが印象は良くなります。

職務経歴書における自己PRは、事実に基づいて、あなたらしさを表現できていることが最も重要です。今一度書いたものを読み直して、自分ならではと言える自己PRになっているかどうかを確認してみてください。

(2018年4月15日作成)

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