メインコンテンツに移動

自身の強みとは ~自己分析の方法や面接での答え方~

就職活動をしていると、「自分の強みは何だろう」と振り返る機会が増えると思います。その際、特筆すべき経験が思い付かなかったら心配になってしまうこともあるかもしれません。しかし、日々何気なく行っている業務や活動も、自身の強みや自己アピールに繋げることが可能です。この記事では、自身の強みの分析方法や面接での回答の仕方などを、例文を挙げながら説明します。

投稿日:2022年10月26日

目次

就職活動で「自身の強み」を問われる理由

なぜ企業は採用活動において「あなたの強みは何か」と質問するのでしょうか。その意図は「自身の個性や資質を理解し、仕事上でどのようなパフォーマンスを発揮してくれそうか」ということを知りたいからです。

強みを語る際には、「日本一の営業成績を叩き出し、社長賞を獲得した」「大学の部活で主将となり、全国大会に出場して好成績を収めた」などの特別な実績や経験、希望職種で活かせる専門資格などを求められていると思いがちです。

しかし、このような特別な経験や資格がなくても、自身の強みをアピールすることはできます。それよりも、日々の業務や生活の中でいかに強みを発揮し、それを仕事にどのように活かすことができるのかを自分の言葉で語れることの方が、面接の場ではより重要になるからです。

例えば「オンラインでのミーティングが多くなり、メンバー間の連携が取れていないと感じた。そこで、小さな変化に気づくという自分の強みを活かして、定期的に、対面での小グループでのミーティングを開催することを提案した。その結果、メンバー間の仲を深めることができた」などです。

まずは日々の業務や生活の中で、自分がどのような強みを発揮しているかを確認してみるとよいでしょう。

自身の強みが分からないときの自己分析方法

自身の強みが分からない場合は、過去の経験や成果を書き出すなどして、自己分析を行います。

簡単に取り組めるのは、真っ白な紙やノートに過去の出来事や経験などを書き出し、その中から強みを発見することです。どんな出来事からでもかまいません。まずは書き出してみると、思わぬ自分の強みに気づけるでしょう。

また、単に紙に書き出すよりも、ジョブ・カードを活用すると、より効率的、効果的に自己分析をすることができます。

ジョブ・カードとは、生涯を通じたキャリアプランニングや、職業能力証明などの機能を担っているツールのこと。ジョブ・カードはマイジョブ・カードのサイト上で作成、保存ができます。
ジョブ・カードにはいくつかの様式があり、「キャリア・プラン作成補助シート」には、以下のような自分の強みや弱みの分析に繋がる項目があります。これを活用して自己分析を行うと、自分の得意なことや苦手なことを把握することに役立ちます。強みだけではなく、弱みにも目を向けることで自身の強みがより客観視できようになるのです。

「キャリア・プラン作成補助シート(求職者用)」より抜粋した画像

「キャリア・プラン作成補助シート(求職者用)」より抜粋

なお、マイジョブ・カードでは、自分のキャリアや価値観に近いキャリア・プランの記入例を調べたり、例文を自動で作成したりすることができますので、ぜひ利用してみてください。

他者に「他己分析」してもらう方法も

他者の手を借りて自己分析を進める方法もあります。信頼のおける友人や家族、先生などの協力を仰ぎ、あなたの強みを「他己分析」してもらうのです。自分では気づかない強みを認識できるでしょう。さらに、より一層の自己理解のために、キャリア支援の専門家であるキャリアコンサルタントからキャリアコンサルティングを受けることもおすすめです。

自身の強みの面接での答え方

採用面談において自身の強みを語る際には、どのように伝えたらよいのでしょうか。適切な答え方を紹介します。

簡潔に述べる

面談時にあなたの強みについて聞かれたら、まずは「私の強みは●●です。なぜなら……」と、最初に自身の強みを明確に回答し、そのあとに理由やエピソードを述べるようにします。結論から話すことで、相手に誤解なく伝わるのです。

エピソードから「強みを活かせるポイント」を語る

自身の強みを裏付ける理由として、過去のエピソードをわかりやすく語り、強みに説得性を持たせます。その際に重要なのは「その強みを企業でどう活かせるか」をしっかりと伝えることです。以下の例を参考に、あなたならではのエピソードを作ってみてください。

例)
「私の強みは、周囲の人々のモチベーションを上げられることです。若手の頃は不動産会社で営業として働いていましたが、ノルマがやや厳しく、チームメンバーの士気が下がっていました。そこで私は先輩たちと多くコミュニケーションを取り、『先輩を見習って案件が獲得できました』『先輩にこれを教えていただいたから成長できました』など、日頃の感謝を常に伝えるようにしました。

褒められて嬉しくない人はいません。その結果、以前よりもチーム内の雰囲気がよくなり、メンバーのモチベーションも上がって、やがてチーム全体の営業成績も向上しました。この出来事から得た経験を活かし、これからもチームメンバーのモチベーションを高めて成果に繋げるような存在になりたいと思います」

就職活動で「自身の強み」が問われるのは、その強みを会社でどう活かしてもらえるのか、判断するためです。まずは過去の出来事や経験を振り返り、その中で自身の強みがどう発揮されたのかを考えてみましょう。その際にジョブ・カードを使用すると、よりスムーズに自己分析が行えます。自身の強みをわかりやすく整理、分析できるので、ぜひ活用してみてください。

このコラムをシェアしよう!

ジョブ・カードを作成しよう!

ジョブ・カードを作成することで、自分の強み・弱みや能力に気付くことができ、これまでの経験を踏まえた将来のキャリア・プランとそれに向かってやるべきことが描けるようになります。また、作成したジョブ・カードは就職活動や転職活動でも活用することができるようになります。
マイジョブ・カードのアカウント登録をすると、作成したジョブ・カードを保存し、いつでも修正することができます。
アカウント登録をして定期的にジョブ・カードの見直しや確認を行いましょう。

※アカウント登録後・ログインせずにジョブ・カードを作成した場合、保存するにはダウンロードしたうえ、アカウント登録・ログインしてアップロードする必要があります。

オススメのコラム

40代はキャリアの悩み時?ミドルから始めるキャリア自律

2024年1月29日

40代を中心に、経験豊富な立場になってから改めて自身のキャリア形成に悩んでいるという人は少なくないようです。昨今、日本では、これまで主だった企業主導のキャリア形成から、個々のビジネスパーソンが自発的にキャリア開発・形成を行う流れに変わりつつあります。そのように個人主体でキャリアを考える機会が多くなった影響から、後輩や部下等の若手の指導を任される立場の方もキャリアに悩む人が増えていると考えられます。そこで今回は、キャリアコンサルタントの篠原真喜子さんに、ミドル世代のキャリア自律について伺いました。

キャリアプランの立て方が分からない。キャリアコンサルタントが教えるヒント

2023年11月28日

ただ漠然と仕事をするのではなく、自分自身が成長し、実現したい未来へ近づいていくためには、キャリアプランを立てることが重要です。キャリアプランは、現在の仕事のモチベーションアップだけでなく、就職・転職活動にも役立てられます。しかし、キャリアプランをいざ立てようと思っても、「キャリアプランの考え方が分からない」「自分で何をしたいかが分からない」と悩まれている方も多いかもしれません。そこで今回は、キャリアプランの立て方についてキャリアコンサルタントの岩橋ひかりさんに解説していただきました。

このページは役に立ちましたか。